雲上の姫

そのあとはいろんなお店をぶらぶらした



「楽しかったぁ!」



「よかったな」



ポンッ



頭に手を置かれただけだったのになぜか胸がキュンとした




??




なんだったんだろうな今の...




グゥー




急にめっちゃ大きな音でお腹なっちゃった...




恥ずかしい...




レオめっちゃ笑ってくるし




「まあ、腹は減ったな...よし、父さんの店でも行って飯食うか」




「おお!あの店に行くのは久しぶり!」




「いらっしゃい...お!レオとクレアじゃないか!」




「今デート中なんだ」




はああ?なんでそんなことおじさんに言うのよ...




「そうかそうか」




おじさんニヤニヤしてるし...




「よし!俺が2人のために美味しい料理を作るぞ!」



「いつも食べてるんだけどな」




「こういうときの食べ物は美味しいってものだろ?」



「まぁそうかもな」




「それで何にするんだ」




「なんでも」「なんでもいいです」




「はぁ...わかったよ。ちょっと待ってな」




「おう」「はーい」




「ハイ!おまちどうさま!」




「おじさんが作る料理はほんとにおいしいよね...!おばさんの料理もおいしいけど」




「家で作るのとここのメニュー違うよな。これ初めて食べた」




「確かにこれ食べたことないわ。レオのも食べたことないけどおいしそう」




「俺の食べさせてやろうか?」




「え?食べたい!」




「ほら、口開けろよ。アーンは?」




何この状況...!?スプーンが目の前に...!




「え、ちょ、待ってよ!なっ...!」




わ、私今レオにアーンしてもらったの...?




レオはすました顔してるし




「美味しい?」




「美味しいとかそういう問題じゃ...」




「俺が食べさせてあげたのにお礼もないの?」




「え、あ、ありがとう?」




「じゃあ俺もそれ食べたいなぁ...なぁそれ食べさせろよ」




「はいどうぞ」




器ごとレオの方に渡した




「なにやってんの?クレアが俺にアーンするんだよ?」




「はぁぁぁ?むりですむりです」




「あれー?その髪飾り、誰に買ってもらったんだっけー?」




「ああああああ!食べさせればいいんでしょ食べさせれば!」




もうやけくそでスプーンに料理を乗せてレオの口に持っていった




レオはニヤッとした後



「おいしいよ、クレア。ありがとう」




もうなんかムカつくけどなんも言えない




「ほらほら、イチャイチャするのもその辺にしてそろそろ次の場所行ったら?」




「イチャイチャしてないです!」




「そうだな。そろそろ行こう」





私の言葉は完全に無視された




あーもう忘れよ!




「ごちそうさまでした」




「お腹いっぱい!」