この枠から飛び出して

DREAM.5 落ちる沈黙

「それは嘘だよ。」

ハッキリと言い放った彼。

彼があまりにも簡単そうに

そんなことを言うから、

私はカッとなり嘆くように言った。

「嘘なんかじゃありません!」

私は想像よりも大きな声が出ていたことに

気づき、咄嗟に口元を抑えた。

やってしまった…という遅い後悔が支配する。

私は震え混じりに

「ごめん…なさっ、、」

と、謝ろうとした時だった。

彼は、じっと切なそうに見つめてきて

「どうして、影光はそう思うの?」

とだけ、聞いた。

沈黙が葉と共に落ちる。

彼は待っている。

私が話すのを、ただただ急かすことなく

待っている。

彼は学校の人気者だ。

私を知って、からかいたいのだろうか?

いや違うな。

彼はそんな事しない、

初めて話したのに私は何故かそう思った。

「私の大切な人は、
皆いなくなってしまったから。」

風が私の頬をかすめた瞬間

……静かにそう呟いた。