カメレオン王子と一人ぼっちの小鳥ちゃん


 ☆琴梨side☆

 昨日は、開都くんと一緒に帰った。


 付き合ってほしいともう一度言われたけど、
 私は丁寧にお断りした。


 だって私は今でも

 礼音君のことが好きだから……



 わかっているんだ。
 礼音くんが、美咲ちゃんを大好きなことを。


 教室でも仲がいい。

 美咲ちゃんがよく話に来る、
 礼音くんとのラブラブ話を聞くと、
 美咲ちゃんがどれだけ愛されているか
 よくわかる。


 礼音くんと美咲ちゃんのことを考えながら、
 ぼーっと歩いていると、
 いつの間にか学校の靴箱の前にいた。



 は~

 今日も教室に行きたくないな……



 ん?
 わたしの上靴が……ない……?


 え?え?
 私の靴箱ってここでいいんだよね?


 昨日の帰りって
 上靴どうしたんだっけ?


 いくら考えても思い出せない。


 とりあえず私は、
 学校のスリッパを借りることにした。


 廊下を歩いていても、
 なぜかみんなから見られているような……


 ヒソヒソ言われているような……


 きっと、スリッパを履いているせいだ。

 そう思いながら、足早に教室に向かった。



「桃ちゃん、奈那ちゃん、おはよ」


「お……おはよ。」


「ごめん私たち、職員室に行かなきゃ。」


 二人は私を見ないように、
 教室から出て行った。


 何だろう……

 この教室の空気は……


 みんなが私のことを、
 何か言っているような……


 私が自分の席の前まで行くと、
 クラスの男子が、私の所にきた。