柚季が 教室の自分の席で頭を抱えている。


「柚ー?」


美沙の問いかけも聞こえないくらい、思い悩む柚季。


何がどうなって、何で。


昨日からずっと考えてるのに、全然わからない。


なんなの。


頭から離れないし、思い返すたび、


ジタバタしたくなるくらい恥ずかしい。




だけど五十嵐は、これをただの接触だって、



言ってるんだよね。



手が触れたのと変わらないことだって。



ほんと私とは次元違う。



私はこんなに ふりまわされてるのに



意味わかんない。



なんで、胸が痛いの。