いつも強引で、色気たっぷり。

俺様な彼氏から夏休みのある日。

「今夜、空けとけ」

そんなLINEがきたら、もう一つしか頭に浮かばなかった。


「どこも変なところ…ないよね…?」

白い清楚な肩出しワンピースに身を包んだ私。

最寄り駅でポニーテールにまとめた髪型を気にしながら彼氏の一弘を待っていた。

この服…どうだろう。

何かの雑誌で、男の人はワンピースを好むって書いてた気がする。
姉のおさがりだけど、それはこの際 気にしない。

時刻は18時。
待ち合わせ時間だ。

「ちゃんと時間通りだな」

一弘の声に振り返る。

目が合うと、一弘は驚いた顔をしていた。

「………お前…そのカッコ…」
「え!?…へ、変…?」
「いや…いいんじゃねーの?」

耳のピアスを触る一弘…。

これ、一弘が照れてる時の癖だ。

…似合ってるって、可愛いって思ってくれてるのかな…。

それなら嬉しい。

「ふふふ…」
「あ?なに笑ってんだよ」
「べ、別に?」
「ふん…ほら、行くぞ」

手を握られて歩き始める。

これから私達…。

緊張とドキドキが最高潮に達する。


電車で10分後。

私達が来たのは……。



なぜか、遊園地だった。



……ん……?