最愛なる妻へ~皇帝陛下は新妻への愛欲を抑えきれない~

 
そう語ったナタリアの瞳は、銀世界を映して煌めいている。

イヴァンはナタリアの手に頬を擦り寄せると、耳もとで囁いた。

「永遠だ、ナタリア。例えいつの日にかこの身が滅びることがあっても、俺たちの魂は永遠にこの白い世界で愛し合う。何百年、何千年――時など越えて」

ナタリアはそっと振り返り、悠久の愛を誓った唇にキスをする。

ふたりの魂が長く険しかった試練を超え、硬く強く結ばれたことを、天から舞い降りる白い雪だけが見ていた。


ここはスニーク大帝国、雪の国。
一年のほとんどを白で覆いつくされたこの国の風景を、まるで時の止まった世界のようだと人はいう。



――終――