それは、青天の霹靂で。
(なっ…!)
まさか、凪にそんなことを告げられるとは夢にも思わず、一瞬ピキーンと固まってしまった。
登城命令が、私宛て?!
「ま、ま、ま、まさか。な、な、何かの間違いでしょ。またまたまた。凪の悪戯?」
「…私にそんな大掛かりな悪戯が出来るとお思いですか!常に私をハメることしか考えてない騎士団じゃあるまいし!」
豪鬼が「失敬だなー」とニヤニヤ笑っているその横で、凪は手にしていた紙を開いて私に見せる。
しかし、その内容を自分の目で確認すると、それは悪戯ではない、逃れられない真実ということがはっきりとわかるのだった。
ほ、本当だ…!重々しく物騒にバーンと登城命令と書いてあり、宛先私の名前だ。間違いなく私の名前だ…!
七日後の天帝生誕記念式典に参加後、御目通りせよと書かれている。…つまり、善見城へと赴き、式典に参加せよと!…嘘っ!
…お兄様は要職に就いているので、登城命令は単なるお呼び出しですが。
私はその要職の、ただの妹…!
単なるただの妹が、何で天帝様からお呼び出しされるの…!



