『てっきり、夜叉王にお荷物を押し付けられたと…しかし、そのような事情でしたら、さっさと打ち明ければ良いものの…!』
白龍は、目を釣り上げ、顔を真っ赤にしてふるふると震えていた。
『…一人でそんなに荷物を背負い込んで、どこへお行きになるおつもりですか…我々に少し預けてみることすら考えなかったのですか!…竜王ぉぉっ!!』
ここぞとばかりに逆ギレされました。
…それから、祝・討伐成功!の宴を放っておき、直ぐ様転移術式で夜叉王領へと向かう。
実家に帰ってしまった嫁さんを迎えに行くために。
しかし、羅沙には会わせて貰えず、門前払いだった。
金剛鬼宮の前で、延々とモメる。
『…というか、奥様計三人とは聞いてないぞ?』
『だから、それは!年寄り連中が勝手にやった事だ!彼女たちは早々に返す!…というか、一人はもう返してきたって!』
『…というか、族内の統制が取れてないという結果だろう。レヴィアタン討伐があったとしても』
『それは俺が悪かったよ!今後は統制出来るよう調整してくつもりだから…羅沙に会わせてくれよ!』



