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今度は、身内…竜族内で問題が。






『…は、はぁっ?!側妃だって?!』



その足で、夜更けの竜宮に戻る。

そこには、予想外の難題が出現。



側近の白龍の話によると、俺が正妃を迎えると聞いた年寄り連中がここぞとばかりに早速側妃を用意したとのことだった。

もう、二人も…?!

一人は黎奈といって、木龍様の息子の嫁の縁の貴族令嬢。

もう一人が…火龍様の孫娘、朱嘉。

…朱嘉って!

よく知る令嬢ですよ…かの昔、ちょっと荒れていた頃に、ちょっと遊んだ相手。

火龍様は、朱嘉は俺の寵姫となったと言いふらして軽く噂になってしまった。

よりによって…!



どの年寄りも野心家なのか、御隠居した身でも俺の背後に付く権利を欲しがる。

それが現れとなった権力争いみたいなもの。

うざっ。めんどくさっ!



『そういうわけで、王。御二方への御目通りをお願いします』

『…待て!認めてない!早く追い出せ!』

『………』


白龍にシラッとした目で見られた。