「…とりあえず、羅沙を探す」
「え?俺は何したらいい?この火、テキトーな術じゃ消えねえし。っつーか、助けて。その飛竜に乗せて。前から乗ってみたかったんだぜぃ」
「知るか!それに絶対乗せねえ」
「えー。このけち。キャパ狭」
「…やかましい!」
炎に取り囲まれて大変危機的状況であること、把握してますか?!
クソみたいなおまえの相手をしている場合じゃない!
一刻も早く、羅沙を見つけないと…!
(…ん?)
この無責任クソ男と軽くモメていると、天へと立ち昇る炎柱の向こうから、犬の甲高い鳴き声が聞こえる。
「わん!わんわんわんわん!」
「おー。ぽめだ。ぽめが吠えてるぞーぅ」
この無責任クソ男の…あの犬か?
…いや、あれは犬ではない。
飛竜に合図をして、その方向へと向かう。
「ああぁぁ!置いてかないで!乗せてぇぇぇ!乗りたいぃぃ…」と、ヤツの悲痛(?)な叫びが聞こえるが、そんなの構ってはいられない。
炎柱を挟んだその向こうに、その姿はあった。
「わん!わんわんわん!」



