竜王様の急な張り上げた声に、思わず体を震わせる。小心者ですみません…!

いや、さすがに竜王様だって驚きだろう。今まで神術を使うことが出来なかった私の口からそんなセリフが飛び出ようとは。

けど、私だって生まれて初めて持った大きい目標。生半可な気持ちではない。



「神術を習う?!…どうしてそんな急に!」

「わ、私、ガーディアンになりたいんです!」

「は…」

「り、竜王様!わ、私…本当は神力持ってたんです!みんなが使う『光』の神力じゃなくて、『闇』の神力持ちだったんですっ!」

「あ…」

「だ、だからっ!だから『闇』の神術士さん、摩睺羅伽王の王子様、草樹さんに会いに行くんです!修行しに行くんですっっ!…それに、豹牙のテントを私の神力で燃やしてしまったから、ガーディアンになって弁償しないと…」

「………」



言った。とうとう宣言してしまった。

ガーディアン、武者修行宣言。



「………」



しかし、竜王様の綺麗な榛色の瞳が、見開かれている。

本当に驚いたのか、口を開けたまま固まっているようだ。

無理もないよね…。




けど、私はもう止まれない。