最低限のことしかしてないなら、最低限の評価。
その上、お転婆なことをやっていたから、よろしくない印象。
そう客観的に見ることは…出来てなかった。
元々悪評背負っているんだ。嫌味を言われようが、そこは気をつけねばならなかった…?
他人にビシッと告げられて、改めて気付かされる。
「…側妃のことも。俺はよ?親父は母ちゃんだけで側妃を娶らなかったからまだ良しも、忉利天の天部衆のお偉いさんには、側室持ちがかなりいる。後宮ドロドロ物語は必須だぜ?…主の気を引こうとあの手この手。側室は日陰の身だからなお必死なんだよ」
「側室が必死?」
「おうよ?主の寵愛を受けるためにな?それに、日陰の身だろうとそれでもお偉いさんの奥方であることには変わらない。主に恥をかかせることないよう、身なりも振る舞いも相応であるよう努力しなければならないんだよ」
「努力…」
「羅沙の嫌ぁーなお化粧だって、主や周りに美しい、相応だと認められるためのものだし、羅沙の嫌ぁーな茶会だって、ただおまえの悪口を言うだけの会じゃない。周りに顔を売ることや、情報交換、あらゆる情報を得て主のために役立てる。そんな場でもあるんだ」



