竜王様は、それだけ天帝様にとっては無くてはならない存在になっているんだ。
《あの御方は、我々一族の王です。何もあなただけのものではない。…我々一族、皆のものです》
…いや、天帝様だけじゃない。
竜族の人達にとっても、大切な存在だ。
そんな御方が、こんな曰く付き【不貞の子】を正妃として良しとするわけがない。
《竜王には愛する人と認められている結婚をしてほしいんだよ!》
愛する人と認められている結婚?
(…はっ!)
その時、私は気付いた。
天帝様、ひょっとして。この人は私を説得するつもりではなかろうか。
竜王様の正妃には、曰く付きの私では、ダメだと。認められないと。
世間的にも十分認められている、竜王様の愛した他の令嬢と結婚して欲しいから、竜王様との結婚は諦めてくれと!
その話を私にするために、登城命令を出したとか…!
…それなら、話の辻褄が合う。



