本当にどうしよう。

あんな事しでかしておいて、合わせる顔がない…!



「ど、ど、ど、どうしよう…」

「まあ、人混みに紛れてモブオーラ出しときゃ見つかんねえんじゃね?」

「もぶ?」

「がはは」



豹牙は笑ってばかりいたが、「そんなことより」と、ぽめを降ろして席を立つ。

ぽめ…今度は豹牙の左手首をあむあむとかじっている。

それ、いいの?

何も言わないでおいたけど、さっきから豹牙の腕の至る所をかじってたよ?大丈夫?何で放置してるの?放置しておけるの?

しかし、豹牙が立ち上がっても、ぽめは左手首をかじったまま、プラーンとぶら下がっている。

豹牙の手首も、ぽめの歯も本当に大丈夫?



「そんなことよりよ?…羅沙、結婚やめたら暇になんだろ?な?」

「…え?…あ、うん」



すると、豹牙は「うしし」と笑う。

…ぽめを手首にぶら下げたまま。



「…暇なら、俺とキャンプの旅に行くぞ!」

「…きゃんぷ?」



豹牙の口からまた聞き慣れない言葉が飛び出した。

きゃんぷ?…って、何?