先生は溺愛ダンナさま

顔を赤らめて反省している様子の彼がたまらなく可愛い。


さっきは、厳しい表情だったけど、今はいつもの穏やかさを取り戻していたようなのでホッと安堵した。


「俺だってすみれのこととなったら、冷静でなんていられない。だけど、これはちょっと、自分でも恥ずかしい」


「でも、私は嬉しかったかも」


つい、口をついて出てしまった本音に顔を赤らめた。


「え、そうなの?」


「う、今のは嘘。忘れて」


照れて泡に隠れようとしたら、キスされて彼に抱き寄せられた。


「可愛いな、すみれは」


「可愛いくないもん」


「可愛いよ」


「あ、そうだ、理人さん、宿直はどうしたの?うそ、まさかサボって抜け出してきたの?」


今更だけど、大事なことを思い出した。