先生は溺愛ダンナさま

理人さんは宿直って言ってたのに。私に内緒にして飲み会に来るなんて何かやましいことがあるんじゃないかって気がした。


もしかしたら、今夜帰らないつもりで、誰かのところに泊まる予定だったのかも。なんて嫌な想像までしてしまう。


それに、さっきの会話。明らかに彼女に口説かれてたし。


何よりも今夜は宿直だって嘘をつかれていたことがショックだった。


彼は相変わらず毎晩帰りが遅くて、お休みの日も忙しそうだった。ここ最近も、あまりゆっくり2人で過ごせていない。

毎日、寂しい思いをしてたのにこんな裏切り、あんまりだよ。


「もういい、嘘つきの理人さんなんて嫌いだよ」


駄々っ子のように呟いて彼から顔を背けた。