社会に反することが好きそうだな·····。



そんな風に思ってしまったからか、バチっと目が合っちゃって。



その鋭い目は、まるで本物の虎のよう。



「お前、兄貴の女だろ」

「へっ?」

「間抜けのくせに、兄貴に近寄んな!」

「間抜け·····」

「兄貴には、もっと背が高くて美人でスタイル抜群なモデル級の女が似合うのに·····。お前なんかアリンコ以下だろ!」



ガウーって唸り声が聞こえてきそうなくらい私に噛み付いてくる虎くん。



俺の兄貴はカッコよくて背が高くてイケメンで·····って、しまいには豹くんを語り出す虎くんを見て思ったこと。



この子ってまさか·····ブラコン?



可愛いとこあるなぁって、クスリと笑うとほっぺた引っ張られた。



「いひゃい·····」

「この肉どうにかしろ」

「ひょんな·····」

「兄貴と釣り合う女じゃなきゃ俺は認めねぇからな!」



この先、前途多難です·····。