うまく撒けたのは、結局空き教室に着いてから。



2人で息の調子を整え座り込む。



豹くんのモテモテぶりには参ったよ·····。



「凄まじい人気ぶり····」

「まじ迷惑」

「あは·····」

「ん、これ」

「·····え、ボタン?」

「これだけ守った。柚子にやる」



コロンと手に乗せられた豹くんの第2ボタン·····。



嬉しい·····。



本人は何がいいんだかなんて呟いてるけど、女の子には憧れがあるんだよ。



ボタンをギュッと握りしめて、豹くんのこともギュッと抱きしめた。



「なに可愛いことして」

「大好きだな〜って思ったの」

「うん、俺も」

「これからも一緒にいようね?」

「逆プロポーズ?それ」



そう聞こえたならそれでいいよ。