《柚子》



握りしめたペンの感触と極度の緊張感。



忘れもしないあのセンター試験から約1週間。



目の前に私の受験番号がある·····。



「ご、合格したぁ〜·····!」



嬉しくて勝手に涙が溢れてくる。



それは隣にいる豹くんだって同じだった。



あの無表情だった豹くんの目がキラキラしてる·····。



一緒に合格できたね·····!



「豹くんおめでとう」

「あぁ、柚子もな!」

「うんっ」

「柚子」

「へ?」

「同棲しよ」



どー、せい·····?



それって、男女のカップルが一緒のお家に住む·····?



「えぇ!?」

「俺の家に一緒に住む」

「け、決定事項·····?」

「もちろん」



当たり前のように言うからもうそれ以上何も言えません·····。