一年もしない寒い日。

お父さんは、天国に召されたの。

もちろん、悲しくて淋しくて………

いっぱい、いっぱい泣いたけど。

後悔はなかった。

だって、最期の時間まで

私は笑顔を見せることが出来たから。

お父さんの最期の言葉は…………

『梓、可愛い笑顔をいつもありがとう。
お父さんは………幸せだったよ。』だった。

火葬場から帰る親子四人と白い布に包まれたお骨を見つめ。

お父さんの分も沢山笑って

みんなを笑顔にしていこうと誓った。

いつか………

もしも彼に会うことがあったら。

お礼の代わりに、最高の笑顔を見せようと。