幸いにも、治療開始前の検査で特に異常が見られなかった私は、まず一般不妊治療の第1段階・「タイミング法」と呼ばれる方法を半年間試すことになる。
タイミング法とは、読んで字のごとく「お医者さんの指示に従って、最も適切なタイミング(排卵日)に夫婦生活を持つ」というもの。この段階では、医療の介入は最低限だし、保険も適用されるので費用もそんなにかからない。

タイミング法の流れは以下の通り。

1. 生理10〜12日目に病院へ行き、卵胞(卵子の育っている袋)の大きさを計る
2. 卵胞が20mm程度になるまで何回か計測を行い、排卵日を特定
3. 先生から指示をもらい、その日の夜(または翌朝までに)夫婦生活を行う
4. 後日、ちゃんと排卵したかどうかのチェックをし、無事に排卵していたら、服薬でホルモン値を調整

書くと簡単に思えますが、何が大変って、2と3でした。
2の段階では、卵胞が20mmに達していないと「まだですね〜。明日また来てください」って簡単に言われるんです。「いや、明日は無理」って事が出来ない。
幸い、私は早番・遅番のある仕事だったので仕事の前後(朝か夜)に都合をつけて通院できましたが、ガチガチのフルタイムで働いている人はこの段階ですら厳しいと思います。

そして3の段階っすよ。
こんだけ何日もかけて準備をしてきて、ですよ。
よし、じゃあ「今夜!」って時に。

夫、疲れ切って寝てる、とか。
夫、酔い潰れて寝てる、とか。
夫、出張で不在、とか。(これは仕方ない)

何回、寝室ではたいてやろうと思った事か。

まぁね、世の中には色んな男性がいますから、俺いつでもバッチコーイ!って方もいらっしゃるでしょうよ。でも、うちの夫は割と繊細な性質で、プレッシャーに弱かったんですよね。特に「今日頑張らなきゃ」っていう、こういう方面に関して。そんで、私の方も「疲れているのを叩き起こしてまですることか?」と、そもそもの疑問が湧き起こってしまって。

そんなこんなで半年間タイミング法を試しましたが、この方法はあまり有効ではありませんでした。一応叩き起こしたり(笑)、早起きしたりして頑張ったんですが。後半はもう、早く次の段階へ行きたくて仕方なかった。