あの月が丸くなるまで

「……上坂と、一緒にいる」

 私は、そ、とその胸に顔をくっつけた。

 あ。上坂の鼓動が、早い。

 私と、同じだ。


「無理してない?」

「してない」

「帰っても、俺、気にしないよ? 美希が」

「上坂」

「ん?」

「会えなかった3年間……ずっと……さみしかった」

「……うん。俺も」

「あやふやな言葉しか信じるものがなくて、もう上坂は私のことなんか忘れてるんじゃないかって不安になって、そんな夢を何度も見てうなされて……でも、上坂しか好きになれなくて」

 黙ったまま、上坂はぎゅ、と私を抱きしめる。その胸に額をつけたまま、私は続けた。