あの月が丸くなるまで

「お前、恵大だっけ? なんかサークルとか入ってる?」

 真っ赤な顔をした仁田は、すでに酔っているようだった。

「ううん、何もやってない」

「なんだよ、つまんない学生生活だな」

「研究室は面白いわよ? そういうあんたは、なにかやってんの?」

「俺?」

 そう言うと、にやりと仁田は笑った。

「ラグビー」

「ラグビー? 仁田って、確か高校んときはバレー部とかじゃなかったっけ?」

「大学行ったら勧誘されてさ。やってみたらこれがけっこ楽しいんだわ。みてみ、ほれ」

 そう言って、仁田はTシャツの腕をめくりあげる。すると、鍛えられた筋肉質な腕があらわれた。