「ねぇお父さん、泊まって行く? 」

「え? 」

「泊まって行ってよ。お爺ちゃんとお婆ちゃんも、久しぶりに2人きりにしてあげるのいいじゃない? 」

「そうだけど…」


 
 絢と優輝が話をしていると、希歩が戻ってきた。


「お母さん、今日、お父さん泊ってもいい? 」

「え? 」


 嬉しいような、ちょっと戸惑ったような希歩。


「ね、いいでしょう? 」

「あ…うん…いいけど…」


「良かったねお父さん、お母さん良いって言ってくれたよ」

「う、うん…」


 優輝は希歩を見つめた。

 
 目と目が合うと、希歩はちょっと泣きそうな目をしていた。

 その目に、優輝は胸がキュンとなった。




 優輝が泊まることになって、希歩はお客様ようの布団を用意した。

 和室に布団を敷いて用意すると、絢が喜んでいた。


「いいなぁ、和室でお布団敷いて寝たことないから。私もここで寝ていい? お父さん」

「いいよ、一緒に寝るか? 」

「うん」


 
 大喜びで絢は優輝の隣に入って行った。


 希歩は自分の部屋に行って休む事にした。