もう、遅いけど。

それからも、時々日付の飛んでいる川崎の日記には、私の名前が何度も出てきた。

川崎の字で書かれている私の名前を見るたび、涙が止まらなくなる。

私の顔が涙でぐちゃぐちゃになり、空の陽が傾き始めたころ、私は川崎の日記を閉じた。

空は、あの日と同じような夕陽が広がっている。

この日記を読んで、わかった。

本当は、私たち、両想いだったんだよね。

もっと早くに気付けてたなら。
もっと早くに伝えられたなら。

私たちの想いはぶつかったはずだったのに。

そんな後悔を吹っ切るように、私は一言だけ呟いた。

「…川崎のことが好きだったよ。」

私の言葉は、夕焼けに溶け込んで消えていった。