三月はいなくなる子が多いから

そんな園田マリエルだ。

純粋な興味、あるいは好奇、
そして怖いもの見たさ、から
高等部一年生の時に彼女は、
誠華学園という温室で育った
生徒たちに囲まれた。

女子生徒のカーストの高いグループにいる子たちは
こぞって園田さんと友達になろうと、
仲間に引き入れようとした。

園田さんがいれば、
この誠華学園で一番目立つ彼女がいれば
気持ちのいい学園生活を過ごせるだろう。

ただそんな企みをもった子たちは
まったく相手にされなかった。

園田さんの暗く青い瞳で見据えられ
耳元で一言なにかを囁かれると、
もう彼女に近づこうとする子はいなくなった。

男子は男子で、
園田さんの存在を持て余していた。

高嶺の花すぎる彼女に憧れを抱きつつも、
新関外(しんかんがい)に生まれた彼女と
どんな方法で距離を縮めることができるのか、
想像がつかなかった。

彼女へ面と向かって告白をした生徒もいたけれど、
そんなことができるのは過剰な自信を持った、
人ばかりだった。

もちろん全員フラれたけれど。

この間だって、
学園でも1、2位を争う、
女子から人気のある先輩がフラれたそうだ。


こんな調子だから、
園田さんはいつもひとりでいる。