「……んー、おいしいー…!」


生クリームたっぷりのケーキを口に運ぶと柔らかなスポンジと甘いクリームに、甘いけど僅かに酸味もある苺が 相まってとんでもない美味しさを出していた。





「ほっぺが落ちちゃいそうだよ」


顔を包む様に両手のひらをほっぺに当てると


「可愛いねー、依良」


と絢人に子ども扱いされた。



でもいいんだもん。
本当にそれくらい美味しいから。





「昔さ、依良が最後に取ったおいた苺俺がたべちゃって依良が大泣きした事あったよな」


懐かしそうに笑う絢人に私もその時の事を思い出して笑った。