「……ありがとう遥くん。取り乱しちゃってごめんね。 ……もう帰ろうか」 私は遥くんから離れて濡れた足を拭いた。 絢人の言ってた通り、恋は苦しいよ。 だけど好きだから…、苦しくてもどうする事も出来ない。 このザワザワした感情が、前触れだったなんて この時の私には知るよしもなかった。