「いっぱいあるね」

粒のチョコレートのブースに行くとたくさんの種類のチョコレートが一つ一つ仕切りに区切られてズラッと並べられている。

そして一種類、一種類、説明が書いてある札が後ろに置いてある。



「これ、食べてもいいの？」

「うん、この専用のトングで掴んでその場で食べてもいいし、色々取ってこのトレーに乗せて真ん中のテーブル席で食べてもいいんだよ」


遥くんがそう言って見せてくれたのは細いトングと綺麗なトレー。


なるほど、チョコレート専用のバイキングみたいなものなんだ。



こんなの初めてだからすごくワクワクする。





「取ってみてもいい？」

そう言うと遥くんはトングを私に手渡してくれた。

私はそれを受け取り、始めに一番シンプルなチョコレートを取った。


そしてその場でチョコレートを口へと運ぶ。







チョコレートは甘く、だけどカカオの香ばしい味がして、すぐに口の中で溶けた。



「……美味しい！」



シンプルなのに、こんなに美味しいなんて…。

私はますますワクワクしてきて色んなチョコレートを食べた。


アーモンド入りのチョコ、砕かれたアーモンドが上に乗っているチョコ、赤くコーティングされたチョコ、ホワイトチョコ。


その他にも色々と食べたりトレーに乗せた。