「そうなの…？」


「依良とはいつも家の車だし、仕事以外では女の人なんて乗せないからね」


遥くんお仕事の時も家の車で出勤してるし、本当に私が初めてなんだ…。



「ふふ」

「なに笑ってるの？」


遥くんが運転してる車に初めて乗ったのが私だって事が嬉しくて笑えば遥くんが一瞬私の方へと視線を向けた。



「なんでもない」

弾んだ声でそう言えば遥くんは困った様に笑った。





遥くんの運転は丁寧で、ゆったりと車に揺られていれば

「着いたよ」

と言われて目的のお店に着いたみたいだ。