外に出ると家の前に止まっている車。


いつも遥くんが乗っている運転手付きの黒い高級車ではなくて、遥くんの個人の車だ…。

白い遥くんの車、それも高級車な事に変わりはないけれど。




今日はこの遥くんの車で行くのかな?
と考えながら車まで近づくと私に気づいた遥くんが運転席から下りて来てくれた。



「遥くん遅れちゃってごめんね」

「今来たところだよ」


そう言って笑った遥くんは黒のトップスに濃い青のジャケット、黒のパンツという暗めの色で纏めていて落ち着いた服装をしていた。


遥くんは白のイメージが強いけどもちろん黒も似合う。


格好いいなあ……。


キュンとしながら遥くんを眺めていると


「そのワンピース似合うね、可愛い」


私の格好を見た遥くんが優しく微笑んで言った。





良かった、変に思われなくて…。

それに、可愛いなんて…。

遥くんに可愛いってもう何回も言われたけど、やっぱり何回言われても照れてしまうもので…
だけどすごく嬉しくて。



「………っ、ありがとう」



熱を持った顔がバレないように笑った。