「何か食べさせとけば元気にって言ったでしょ!」
「なんだ聞こえてんじゃん」
「もうっ…!どういう意味!?」
サラッとそう言う絢人に乱暴だと思いつつも肩を叩こうとすると
「わっ……!」
手首をガシッと掴まれてそのまま引き寄せられた。
「可愛いって意味だよ」
至近距離でそう言った絢人は私の手首を離してそのまま立ち上がった。
「ほら、そろそろ帰ろう」
何でもない様な顔して、こうして私をからかうんだ絢人は。
別に小さい頃から絢人はこうだから今さらドキドキはしないけど、多少の恥ずかしさはある。
「依良?」
「絢人のばか…」
何だか悔しくて睨んで言ったのに絢人は嬉しそうに笑う。
そしてクシャクシャッと私の髪の毛を撫でた後、前園さんが運転してくれる車まで歩いていった。
私もその後をついていった。



