その笑顔が俺は大好きだ。
「ねえ依良、前に勉強教えた時に約束したこと覚えてる?」
「勉強…、覚えてるよ。勉強教えてくれる代わりに絢人のお願いを1つ聞くって約束でしょ?」
「そう、それ」
「まさか今それ言うの?」
「うん」と言うと依良は一歩身を引いて「出来ることならするけど出来ないことは無理だよ」と嫌そうな顔をした。
一体何を俺が言うと思ってるのかわからないけど、絶対依良には出来ること。
「幸せになってね」
「………!」
「それが俺からのお願い」
「絢人…」
「絶対、幸せになってね」
「……っうん」
「ならなかったら許さないよ」
「なるよ。幸せになる。ありがとう」
柔らかく微笑んだ依良の瞳には涙が浮かんでいて、
「泣かないでよ」
と言えば逆効果だったのか遂に依良の瞳からは綺麗な涙が流れ出した。
「泣き虫」
「うるさいっ…」
ゴシゴシと涙を一生懸命拭う依良の頭をクシャッと撫でながら、やっぱり好きだなと、やっぱり大切で大切で仕方ないなと、そして一生見守り続けていたいなと思った。



