「絢人がいなかったら挫けてたし、遥くんと付き合う事もなかったと思う」
「………」
「小さい頃からずっと…。いつも絢人は私のそばにいてくれたよね」
「そうだね」
俺と依良はずっと一緒にいた。
俺がそばにいたかったから。
「嬉しい事があると一緒に喜んでくれて、私が泣いてると誰よりも早く気づいて慰めてくれた」
「…うん」
「たまに意地悪言ったりからかったりするけど絢人は本当に優しくて温かくて…甘えてばかりのダメな私を時には叱って、それでも呆れないでいてくれた。……私は絢人の優しさに、温かさにいつも助けられてきた」
「…うん、」
「何でも話せて、本当に信頼してるんだ」
きっとこんな事、兄貴も言ってもらえない。
「だからね、絢人とは友達とか幼馴染みとかっていうものを越えた仲っていうかね…」
しっくりくる言葉が見つからないのか歯切れの悪い依良。
だけど依良の言いたいことはちゃんと伝わった。
「うん。俺もきっと依良と同じ事思ってる」
封じた想いはあるけれど、誰も入り込めない俺と依良だけの関係。
依良の事を見ながら微笑む。
すると依良は一度目を大きく見開いた後、嬉しそうに微笑んだ。
「面と向かって言うのは恥ずかしいけど、今までありがとう。これからもよろしくね」
そして、恥ずかしそうに可愛らしく笑った。



