依良を忘れようと、依良以外の人を好きになろうとして俺のことを好きって言ってくれた子と付き合ったりもしたけれど、俺の心の中には依良しかいなかった。
どう頑張っても依良以外の人を好きになるなんて無理だった。
隣で兄貴の事を切なそうに見る依良に、
兄貴の事で落ち込んで泣く依良に、
何度俺にしたらいいのにって思っただろう。
何度俺ならそんな顔させないのにって思っただろう。
だけどどれ程俺がそう思ったところで依良の好きな人は兄貴なんだ。
それはあの初めて会った日から変わらないんだ。
これは負け惜しみでも諦めとも違う。
依良の幸せが俺の一番の望みであり幸せ。
だから俺は自分の気持ちを誰にも言わない。



