ピリリリリリ────。 その直後だった。 目の覚める様な音が響いたのは。 それがスマホの着信音だとわかり、着信相手を確認した。 そして震える手で通話ボタンをタップし、電話に出た。 通話を終えると何かを考えるよりも前に身体が動いていた。 何も持たずに、ただただ急いで部屋を出た。 そしてママに声を掛ける事すらせずに家を飛び出す。 ただただ急いで向かった。 家の前にいるというあなたの元へ──────。