家に帰っても、その不安は消えない。



遥くんの婚約の話が片付いたらと絢人は言っていたけど、それって後どれくらいなんだう。


そんな簡単に婚約解消の話が纏まるとは思ってないけど後どれくらい待っていれば遥くんは私と話をしてくれるんだろう。


そもそも遥くんは私に会いに来てくれるんだろか。

あんな酷い言葉ばかりをぶつけた私に会いに来てくれる?



そう考えれば考えるほど、告白なんて出来ないって思う。




時間が経てば経つほどまた弱い自分に戻ってしまう。




そんな自分を、嫌な考えを振り払おうとすると


コンコン、


と部屋の扉が音を立てて開いた。



「依良!」


そこにはニコニコ笑顔のママが立っていて、



「どうしたの?」


と聞けばベッドに座っていた私の隣に同じ様に座り、手に持っていた何かを見せた。