「こんなこと言うのはすごく勝手だけど、兄貴の片がついたらもう一回兄貴と向き合ってあげてよ」
「…うん」
「きっと片がついたら一番に依良に会いに行くと思うから」
「そうだったら嬉しいけど…」
「絶対に依良のところに行くと思うから、それまで兄貴の事待っててあげて」
「………」
「勝手なこと言ってんのはわかってるけどさ…」
「勝手じゃないよ…」
だって、もしも遥くんの婚約の話が片付いたら私も遥くんに話したいことがあるから。
「次に遥くんに会った時は……好きって伝える」
「…………、」
「フラれてもいいから、ちゃんと伝える」
自分に嘘は吐かずに。
怖いけど、好きだって気持ちを伝える。伝えたい。
「……、うん。応援してる」
「ありがとう、絢人」
屋上から見るどこまでも続く青空が清々しく見えた。



