「送っていくよ」
喫茶店を出て柏木くんに送ってもらう事になった。
「花咲何かあった?」
家までの帰り道、道に出来た私と柏木くんの影を見ながら歩いているとそう柏木くんが聞いてきた。
「え…?」
「なんかいつもと違うから。少し気になった」
そう言いながら苦笑いを浮かべる柏木くんに、チクッと胸が痛んだ。
「ごめんね…」
「いや、そうじゃなくて───、何かあったなら力になりたいからさ」
「力に…?」
「うん。だから何かあったら頼ってくれると嬉しい。頼りになるかわからないけど」
そう言って笑った柏木くんの頬が赤く色付いている様に見えるのは夕日のせいかな。
「ありがとう、柏木くん」
「うん」
「…………」
「…………」
「…………」
「あのさ、花咲!」
何となく二人とも無言になって、この角を曲がれば私の家、という所で柏木くんが口を開いた。



