「で。昨日どうだったわけ?」
翌朝、車のシートに背をつけながら私の髪の毛を指に絡めてクルクル遊ぶ絢人はなぜか不機嫌だ。
「どうって…」
「何したの?」
「普通にお店見たりカフェ行ったり…ゲームセンターでゲットしたぬいぐるみくれたの」
「ぬいぐるみ?」
「うん、このウサギのキャラクターのぬいぐるみ」
そう言って鞄に付いているキーホルダーを絢人に見せた。
「依良の好きなやつじゃん」
「そう。それに気づいてくれたみたいでね、優しいよね!」
「ふーん」
そう言うと絢人は更に不機嫌そうに目を細めた。
その手は我が物顔で私の髪の毛で遊んでいる。
「最初は緊張したんだけどさ、それもだんだん無くなって楽しかったよ」
そう言うとまた絢人は機嫌が悪くなった。
「
なにお前、柏木の事好きなの?」
そしてそんな事をいきなり言った。
「は、え!?」
突拍子もない発言にただただ驚いている私をよそに絢人は話を続ける。
「俺は柏木なんて認めないよ」
「絢人?なに言ってんの?」
「他人にやるくらいなら俺が奪うから」
絢人の顔は真剣だけど私には何を言ってるのかさっぱり。



