「愛されてるね、花咲」
「えっ…?」
自分の席につくと、隣からそんな言葉が聞こえてきて思わずビックリすると、
「おはよう。体調は…もう大丈夫そうだね」
隣の席の柏木くんがクスクスと笑いっていた。
柏木くんは爽やかで女子に人気の男子。
絢人を抜かしたらこの学校で一、二を争う程のイケメンだと思う。
女子からの人気も同じく。
今笑っている顔も格好いいし。
「おはよう。うん、もう大丈夫」
「なら良かった。…あれ、止めなくていいの?」
「あー、そのうち終わると思う」
柏木くんが指差したのは未だに言い合っている絢人と栞。
「二人とも花咲の事大好きなんだね」
「それは嬉しいけど…」
「滝川とは付き合ってないの?」
「えっ、絢人と?」
「うん」
「付き合ってないよ、幼馴染みってだけ」
この学校では私と絢人が付き合ってない事を知ってるけどこう聞かれるのも少なくはない。



