作り笑いなんてしなくていい。

心配になる。


でも、心配ばっかかける依良すらも愛しいんだ。

兄貴を思う依良すらも。


不謹慎だけど、悲しそうな苦しそうな表情すらも可愛いと思ってしまうなんて。随分と俺はヤバイらしい。






「これあげる」


「……いちごみるく?」


「依良好きでしょ?あげる」



依良が少しは喜ぶかなと思って買ったいちごみるくのジュース。





「…ありがとう」



ふっと笑ったこの時の依良は心から笑ってくれてて、キュンとなる胸は子どもの頃から変わらない。