お風呂に入り朝から熱いシャワーを浴びれば、さっきよりもいくらかは頭がシャキッとした。
それでもやっぱり遥くんの事が頭から離れる事はなく、涙が出そうになるのを必死で堪え、ゴシゴシとシャンプーを泡立てた。
「ふぅ……」
お風呂から出て髪の毛をドライヤーで乾かせ、制服に着替えバスルームを出れば
「依良、朝ごはん出来るまでこれ、やっておきなさい」
そう言ってママが渡してくれたのは蒸したタオルと冷やしたタオル。
さっき鏡で自分の顔を見た時も思ったけど人から見てもどうやら私の目は赤くて瞼も腫れているしい。
「いくらか良くなるといいけど」
「ありがとう」
お礼を言ってタオルを受け取った。



