いきなり視界に飛び込んだ私の方を向いている靴の先にパッと顔を上げると心配そうな遥くんの顔が飛び込んできた。
「どうかした?具合悪い?」
いつの間に腕を離したのか遥くんは私の目の前に立ち私の顔を伺うように見る。
その数歩先で皐月さんも立ち止まり腕を組んだまま私を見ている。
「大丈夫だよ」
「本当に?無理してない?」
強いて無理をしてると言えば体調の問題ではなくて遥くんと皐月さんの事。
「本当に大丈夫だから」
「……この通りの先に車を用意させてるから」
そう言って遥くんは私の横に並び歩き出した。
それを見た皐月さんはすぐに遥くんの隣に並び遥くんの腕に自分の腕を絡める。
三列になってしまった私達。
また一歩退こうとするけど遥くんはそれを許してはくれなかった。
「依良」
と呼んで隣に来るように促す。
それに私が逆らえるはずもなく、遥くんの隣に並んだ。
普通では迷惑になるであろう三列歩行もこの極端に大きな通りでは誰の迷惑にもなっていなかった。



