インナモラート 【完】


絢人は女の子にはみーんなに甘いんだから。

皆同じように接する。

それは絢人の良いところでもあるんだけど。




だけど私にもああやって甘い笑みを浮かべて甘い言葉を紡いで、距離を近くして。

いくら幼馴染みでもさすがに恥ずかしい時もあるし困る時もあるからそれは止めてほしい。



それに私に対してはいつも何かした後嬉しそうに笑うからきっとからかって遊んでるんだろうけど。






そんな事を考えながら教室に入ると、


「依良ー!おはよう」

「栞、おはよう」


肩までの黒髪をサラサラと揺らしながら駆け寄ってきた人物に私も挨拶を返した。





柳田 栞 (ヤナギタ シオリ)


可愛らしい彼女はいつもニコニコしてて、優しくて、私の一番の親友。




「今日も可愛い、依良!」


そう言って栞が私に抱きついてきた。


「そんなことないよ、栞の方が可愛い」


小さくてタレ目で、守りたくなるような栞。
ニコニコ笑顔はいつも私を癒してくれるんだ。



私よりも背の小さい栞を抱き止めてそう言えば栞は「依良ー!」と更に抱き締める力を強くした。




150㎝もない栞の頭を撫でていると



「栞ちゃんの言うとおり依良は可愛いよな」



と後ろから声がし。