それから数日後の放課後、栞と一緒に街へ出た時の事だった。
この通りは高級店が立ち並ぶ通りで学生はあまり多くないけど色々な人が行き交う大きな通り。
大企業のご令嬢の栞はこの通りにある一つのお店にどうしても行きたいんだと言って私と一緒に行く事になった。
どうやら新作のブランド服を買いたいみたい。
ブランド店に制服ってどうなのって思ったけどお店に入るとすぐに店員のお姉さんが来てくれて慣れた様に栞と私を案内してくれた。
さすが大企業のご令嬢。このお店はどうやら行き付けな様だ。
栞が慣れた様に洋服を手に取って試着している間私は慣れない空間にソワソワしながらお店の外を眺めていた。
本当は洋服を見たりしたいけど一着10万円以上するものなんだもん、手に取るのはおろか、見る事すら許されない様な気がしたから外を眺めていたんだ。
だけど外なんて見なければ良かった。
道路を挟んで向こう側に広がる歩道に、遥くんの姿を見つけてしまったから。
品の良いこの街に合う遥くんは人々の視線を一人占めしながら颯爽と歩く。
その姿はまるで王子様の様で──。
その王子様の腕に自分の腕を絡めて歩くお姫様もまた美しく、人々の視線を集めていた。
美男美女、お似合いのカップル。
誰が見てもそう言わざるを得ない二人はどこまでも輝いて見えた。



