「ご馳走さま」
両手を合わせてそう言った絢人はご飯粒一つ残さずに完食してくれた。
「また作ってよ」
「うん、いいよ」
そう言うとまた絢人は嬉しそうに笑った。
それから食器を片付けるのを絢人が手伝ってくれて、お腹も満腹になり暇になった私達は私の部屋へと移動した。
ベットに座る私とベットの下に胡座をかいて座る絢人。
「依良、勉強見てあげるかわりに俺のお願い聞いてって言ったの覚えてる?」
それぞれ雑誌を見たりスマホを弄ったりとのんびり過ごしていると突然絢人がそう言った。
「え……?ああ、覚えてるよ、お願い決まったの?」
そう言えばそんな約束をしたような気がする。
何を言われるんだろうと予測のつかない事に少しだけ身構える。
「それがさ、まだ決まってないから後でもいい?」
「いいけど……私の出来る事にしてね」
「わかった」
このまま忘れてくれてもいいんだけどなぁ。
なんて思ったのは内緒だ。



