「依良、帰るよ」
今日もあっという間に放課後になって絢人と迎えの車に乗り込む。
「家ついたら勉強だからね」
「お願いします」
シートベルトをつけながら絢人に頭を下げる。
教えてもらうからには頑張らないと!
と、意気込んでも分からないものは分からないもので………。
「なんでこれがこうなるの?」
「前の式でχを代入したでしょ?」
「したっけ…?」
「…………」
絢人の家にお邪魔してリビングとはまた違う大きな部屋で勉強を見てもらっているけど、全くわからない。
「初めから説明するよ?」
この問題を説明してもらうのはこれで三回目。
それでもわからなくて、絢人に申し訳なくなる。



