「ダメかな…?」


「んー、どうしよっかな」


「絢人ー、お願い…!」


一定の成績はキープしなさいっていつも言われてるからテストの成績が悪かったらママに怒られてしまう。


普段は優しいママだけど怒るとすっごく怖いんだ。





「絢人の勉強の邪魔はしないから…」


遥くんはお仕事で忙しいだろうし、絢人は成績トップだし教えるのも上手い。

お願い!と手を合わせて絢人を見ると絢人はニッコリと笑って言った。




「依良が俺のお願い聞いてくれたらいいよ」



「お願い…?」



首を傾げた私に絢人は「うん」と頷く。




「勉強教えてあげる代わりに依良も俺のお願い一つ聞いて」


「わかった、それでお願いって?」


お願い一つ聞けば勉強教えてもらえるならお安いご用だ。


ニコニコと笑う私に絢人は少し考える素振りをして、


「それはテストが終わったら言う。それまでに考えておくよ」


と言った。





「わかった!じゃあ今日からよろしくね」


「わかったよ」



そんな会話をしていると車は学校について私達は車を降りた。