「やっぱり負けちゃった」
あれからもう一度対決した私と遥くんだけど見事にダンクシュートを遥くんに決められてしまい、私は一度ゴール出来ただけで呆気なく負けてしまった。
だけど私には一本取れただけで大満足。
「教えてくれてありがとうね遥くん」
フェイスタオルを渡されて、汗を拭く。
このタオルもふわふわで気持ちいいな…。
「少しやり過ぎちゃったよね、疲れた?」
「すっごく疲れた…けど、シュートも上手くなったし、何より楽しかった!」
「うん。俺も楽しかった。たまにはこういうのもいいね」
そう言って遥くんが本当に楽しそうに笑ってくれたから私も嬉しい。
「また一緒にバスケとかしてくれる?」
「もちろん」
「ありがとう、嬉しい」
こんな風に遥くんとずっと笑い合えたらいいな…。
それが恋人としてなら、どんなに良いのだろう。
そんな考えが浮かんでくるけど私はブンブンと頭を振ってそんな考えを消した。
幼馴染みとして、そばにいれれば良いじゃない。
それで、いいんだ。
それで満足しなくちゃいけない。
そう自分に言い付けていた私は結局は幼馴染みの関係に満足なんて出来なくて、
ただ逃げているという事に気づくのはずっと後の話───。



